最近オーストラリアでは「STEM(ステム)」という言葉をいたるところで見聞きするようになりました。
学校からのニュースレターはもちろん、ラジオから流れる幼稚園の宣伝、子ども関連のイベント会場、おもちゃ売り場、そして文房具や事務用品の大型店「Officeworks」でも……。
今回は、現在(2019年3月)小学1年生の息子の生活に、STEM教育がどのように組み込まれているのかについて書いてみようと思います。
「STEM」とは?
「STEM」は「Science」「Technology」「Engineering」「Mathematics」からなる頭字語です。
科学、技術、工学、数学というと、理系のイメージですよね。
オーストラリア政府のDepartment of Education and Trainingのウェブサイトに詳しい情報がありましたが、「これからの国際社会で働き生きていくために必要なSTEMのスキルを身につけよう」という教育方針のことです。
文字だけ追っていてもわかりにくですが、息子の学校生活の様子からも、すでにSTEM教育ははじまっているんだな〜と感じます。
プレップや1年生でのSTEM教育
プレップの頃から、1週間に1回、コンピューターの時間がありました。
最初はマウスやキーボードの使い方を学び、その後は好きなようにロボットをデザインしていました。
保護者宛に案内された動画では、それぞれの子どもがコンピューターで描いたロボットを紹介していました。
「SCRATCH jr(スクラッチジュニア)」というアプリを使ってコーディングを学ぶことも、プレップでスタートしていました。
これには驚きました。
こう命令(プログラミング)すれば、こんな動きをする……、ということをかわいらしいイラストが動くおもしろさを通じて、実戦で理解しつつあるようでした(魚を泳がせてみたり、動物やキャラクターを大小させたり)。
科学や数学の勉強もありますが、教科書はないので、先生方が考えたプロジェクトごとに学んでいるようです。
毎日天気の観測をして統計の概念を学んだり、空き箱を使って好きなように組み立てながら個々の形の違いやバランスを認識し、3次元での物の味方を身につけたりしています。
「STEM」をアピールした商品もたくさん
学校教育だけではなく、身近なところでもSTEMに関連したものはたくさん見つかります。
Officeworksにも数多くの商品が並んでいました。
プログラミングを学ぶためのものから数学的なゲームやパズル、ロボティックス関連まで、豊富な品ぞろえでした。
さいごに
以前、マインクラフトについて書いたことがありますが、これもSTEMの一部だなと感じます。
マインクラフトでは、小学校やホテルなど自分で思いつく建物を、息子はいとも簡単に建設していきます。内装にまでこだわって!
レゴなどのブロック遊びもそうですよね。
自分の頭の中にあるアイデアを形にするために、どのレゴをどのように組み合わせたらいいのか考えながら方法を見つけ、ときには失敗し、またやってみる。
遊びとはいえ、この繰り返しから育まれる想像力や思考力などもSTEMのスキルですよね。
学校のSTEM教育で、それから日々の遊びや生活で、学ぶ楽しさを自分で見つけてほしいなと思います。