少し前に、ゴールドコーストでの野球(リトルリーグ・マイナー)について思うところを書きました。息子は、楽しい環境でのんびりとプレイしている、と。
親の立場からすると、「もうちょっとやる気を持てないんだろうか〜?」「打てなくて、ボールをキャッチできなくて、くやしくないんだろうか〜?」とはがゆい気持ちを抱えている、と。
でもそれは息子の場合であって、同じチームには、もちろん、真剣に取り組んでいる子たちがいます。
今回は、2022年&2023年度シーズンの最後を飾る、“グランドファイナル”を観戦したときのことを記録しておこうと思います。
リトルリーグ・マイナーのグランドファイナル当日
息子が所属するチームは、今シーズン、勝ち試合が多く(負けたのは1回か2回だったかな?)、グランドファイナルまで進みました。
2023年3月某日、8時半試合スタートにむけて、7時半にはウォーミングアップのためグランドに集まりました。早い時間にもかかわらず、蒸し蒸しと暑い朝でした。
前回の記事には、「誰がどこの守備をするかは決まっておらず、それぞれ交代で持ちまわる」と書きましたが、シーズン終盤にはほぼ決まっていました。
グランドファイナルでは、コーチもメンバーも、もちろん勝ちたい。なので、ピッチャーやキャッチャー、ファーストなどは、“それが当然”というメンバーが選ばれていました。
観覧席には、保護者や祖父母、兄弟姉妹など、いつもの試合よりも人がたくさん集まっていました。
影のある場所に座っていても、じと〜と汗ばむくらいの気温での運動。ウォーミングアップを眺めているだけでも、「暑いのに、がんばるな〜」と感心しました。
ひたむきな姿に感動する
ウォーミングアップのあとは、いよいよ試合開始。すでに、みんな、汗だくです。
初回から、どちらのチームの観覧席からも大声援がとびかい、拍手がなりやみません。プレイする子どもたちの“勝利への想い”が伝わってくる、いつにも増して真剣な戦いでした。
1回のアウトをとるたびに、三振をうばうたびに、そして点が入るたびに大歓声です。
わたしはというと、もう、初回から、涙がでるのをこらえている状態でした。相当なプレッシャーを感じながら投げているであろうピッチャーの表情、どんなボールもとりこぼすまいと必死に反応しているキャッチャー、なんとか打ちたいバッターの気迫、間合いのピリピリした雰囲気……。
これまでの試合とはまったく違いました。いつもと同じ距離感で観ているのに、グラウンドから伝わってくる気配に緊張感がみなぎっていました。
流れ落ちる汗も気にせず、一球一球に向き合う選手たちを観ていると、鼻がツーンとして喉元がグッとしめつけられ、泣きそうになります。
両チームの選手たちのひたむきな姿に、ただひたすら感動しました。
さいごに
結果、息子のチームは負けました。先発投手の子(だけではなかったかも?)は、涙を流していましたし、身体からくやしさがにじみでている子もいました。
私自身はスポーツに馴染みがなく、個人競技も団体競技も苦手で、大人になってからも観戦はもちろん大きな大会のテレビ中継などにも関心がありませんでした。
今になってようやく、スポーツを観る人たちの気持ちが少しわかったかもしれません。
本当に暑かったあの朝の、“熱い試合”を、上手に言語化できませんが、いいものを観せてもらったということを残しておこうと思いました。
こんな試合のあとでも、「で、来シーズン、我が息子は野球を続けるのだろうか?」と疑問が頭をよぎりましたが。